「子どもの部屋を探しに来ました」親だけ来店が一番困る。現役不動産店長が明かす“代理来店”が迷惑客認定される瞬間

不動産

こんにちは。不動産業界14年目、現役不動産店長・宅建士のだいきです。

先に結論から言います。
「住む本人がいない状態での内見(代理だけの内見)」は、断られることが多いです。

不親切だからではありません。現場目線で言うと、案内しても“決まらない確率”が高すぎて、双方が損をしやすいからです。

「せっかく来たのに冷たい」と感じる気持ちは分かります。ですが、繁忙期ほどこのズレは大きくなります。
今日は、なぜ代理来店が嫌われやすいのか、そして嫌われずに進める唯一の正解を、現場の本音ベースでお伝えします。

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【この記事で分かること】

  • なぜ「本人がいない内見」は断られやすいのか(店側の本音)
  • 「私が決めます」が招く二度手間と、親子で揉める典型パターン
  • 親・知人が間に入るほど“良い物件”を逃しやすい理由
  • 嫌われずに進める「代理来店」の正しい作法と伝え方

不動産屋は「ボランティア」ではありません

まず大前提として、仲介の仕事は契約が成立して初めて売上になる商売です。
車を出して、時間を使って、物件まで案内するのは「契約の可能性があるから」です。

そのため、住む本人がいない内見は、営業側からするとこう見えます。

  • 条件が最後まで確定しない
  • 本人の好みが分からない
  • ほぼ確実に「もう一回、本人も見たい」が来る

結果として、ゴールの見えない案内になりやすいのです。

「決定権」がない人を案内するリスク

残酷な言い方ですが、住む本人がいない内見は、営業マンにとって“タダ働き”になりやすいです。

親御さんが「このキッチン素敵」「駅近で良い」と思っても、後日本人が一言、
「駅から遠い。ナシ」
となれば、そこで終了。案内に使った時間が全て飛びます。

だから、店舗によっては最初からこう言います。
「内見はご本人様もご一緒でお願いします」
これは冷たさではなく、仕事の仕組み上、当然の判断です。

一番嫌われる言葉:「私が良いと言えば、息子も決めます」

現場で本当に多いのがこれです。

「子どもはこだわりがないので、私が良ければ決めますから」

ここまで言われると、営業も「じゃあ行きましょうか」と案内してしまうことがあります。
しかし、このパターンは契約まで行かないことが多いです。

なぜなら、結局こうなりがちだからです。

  • 「やっぱり本人も見たいと言っていて…」
  • 「もう少し他も見たいと言っていて…」

結局「二度手間」になる地獄

代理内見で一度行った物件を、結局もう一回、本人を連れて案内する。
これは不動産屋が一番嫌う「二度手間」です。

そして、二度手間になるほど、営業側はこう判断し始めます。
「この案件は決まりにくい」
繁忙期ほど、この判断は露骨に“対応の優先順位”に出ます。

謎の「知人代理」はもっと危険です

親御さんの代理はまだ分かります。
ただ、正直もっと困るのが、知人が来るパターンです。

「友達の部屋を探してるんですけど、本人忙しいんで自分が…」

ここで起きるのは、ほぼ確実に伝言ゲームです。

  • 「バストイレ別がいい」→ 本人は「家賃優先でユニットでもOK」
  • 「駅徒歩10分以内」→ 本人は「自転車OKだから15分でもOK」
  • 「築浅」→ 本人は「古くても広ければOK」

条件がブレると、紹介もブレます。結果、本人が動き出した時には「良い物件」が消えていることも普通にあります。

店長の本音:あなたが帰った後、店内ではこう話されています

ここ、嫌な気持ちにさせたら申し訳ないのですが、現場の本音を一度だけ言います。

代理で「内見させて」と強めに来られて、断った後。カウンター裏ではだいたいこんな会話が起きます。

「決定権ないなら、案内しても決まらないよね」
「情報収集っぽいから、時間かけない方がいい」
「本人来た時にちゃんと対応すればいい」

つまり、店側は“お客様を見下している”というより、「決まる見込みがある案件」に時間を配分しているだけです。繁忙期ほど、その傾向は強くなります。

嫌われない「代理来店」の唯一の正解

ここまでボロクソに書きましたが、代理来店が全部NGではありません。
正しい作法で行けば、むしろ歓迎されます。

ポイントはひとつ。
「今日は情報収集です」と最初に割り切って伝えること。

伝え方のテンプレ

  • 「本人が来られないので、今日は資料だけいただけますか」
  • 「条件の整理のために、図面と初期費用感だけ確認したいです」
  • 「内見は本人と改めて予約して伺います」

この言い方なら、営業側も構えません。むしろ「分かっている人だな」となります。

代理でやるなら、ここまでに留める

  1. 図面(募集資料)をもらう
  2. 初期費用の目安、申込条件を聞く
  3. 物件の空き予定・内見可能日を確認する
  4. 次回、本人同席で来店予約を入れる

もし現地の雰囲気を見たいなら、「外観だけ」にしておくのが無難です。室内は本人が見て初めて意味が出ます。

部屋が決まった後に、ほぼ確実に詰まるのが「引越し費用」と「ネット回線」です。 先に全体像だけ押さえると、あとで慌てません。

まとめ

最後に、今日の結論です。
親切心で動くほど、逆に遠回りになることがあります。

【じゃあどうする?】

  • 可能なら、本人と一緒に来店する(結局これが最短)
  • 代理で行くなら、最初に「今日は情報収集だけ」と宣言する
  • 代理で内見は求めない。やるなら資料と条件確認まで
  • 次回は本人同席で予約して、1回で決め切れる形にする

本当に家族のことを思うなら、「代わりに見てきてあげる」より、
「休み合わせて一緒に行こう」
が一番強いです。

その方が、良い物件にも出会いやすく、営業も本気で動けます。

この記事を書いた人
現役不動産店長
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現役の不動産店長(業界十数年・宅地建物取引士/2児のパパ)。
普通の不動産屋が口が裂けても言わない「業界の裏側」を、本音で発信しています。

「なぜ、あんな返答が返ってきたのか?」
「営業マンは、裏で何を考えているのか?」

お客さんからは見えない不動産屋の本音と事情を、
現場で毎日判断している店長の視点で、包み隠さず解説。
きれいごとは抜き。家探しで損したくない人のためのブログです。

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