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「ネット無料物件って、本当に速いの?」
「J:COM入ってるけど、在宅勤務だと“上り”が遅すぎる…」
「光回線を引きたいけど、オーナーが“外壁の穴あけ”を許可してくれない…」
賃貸のネット回線って、正直むずかしいですよね。
こんにちは。現役不動産店長&在宅勤務もあるパパの、だいきです。
私は「入居者側の悩み」と「オーナー側の本音」、両方を毎日見ている立場です。
だからこの記事は、回線のスペック比較じゃなく「賃貸の制約の中で、現実的にストレスが減る選び方」に絞ってまとめます。
今回は、賃貸のネット選びでハマりがちな「落とし穴」と、あなたの状況別に取るべき“現実解(3パターン)”を、サクッと整理します。
【この記事で分かること】
- 「ネット無料」「ケーブルテレビ系」「NTT(光コラボ)」など、賃貸ネットの“ありがちな前提”
- あなたの状況ごとに選ぶべき「3つの現実解」
- オーナーと揉めずにネット環境を整える考え方
- 在宅勤務ガチ勢が“上り速度”で後悔しないための視点
- 迷ったときの“選び方チャート”
結論:工事OKで光(マンションタイプ)が入るなら、それが最優先です。
入らない/工事NG/すぐ欲しい場合だけ、次点の現実解を本文で分岐します。
まず知っておいてほしい、賃貸ネットの“3つの前提”
いきなり「どの回線にするか?」を決める前に、賃貸でよくある前提を3つだけ頭に入れておいてください。
前提①:「ネット無料」は“家賃オン”+“ベストエフォート”
「ネット無料物件です」
「Wi-Fi使い放題です」
こういう物件、増えましたよね。
これ自体は悪いことではないです。開通待ちもなく、入居したその日から使えるのは大きなメリットです。
ただ、現場目線でいうと、
- 「最初から無料」の場合、家賃にネット代が織り込まれている
- 速度は「ベストエフォート」で、実際の速度は利用状況次第
- 特に夜の時間帯などは、住人が一斉に使って“渋滞”しがち
というのが実態です。
※ベストエフォートなのは、NTTマンションタイプなど他の固定回線も同じです。
「ネット無料だから特別に遅い」というより、
- 建物全体で1本の回線をみんなで共有している
- 入居者側でプランやプロバイダを選べない
このあたりが重なると、混み合う時間帯ほど体感速度が落ちやすいイメージです。
タダで速いことも全然あります。ただ“たまたまアタリだった”ケースも多いので、過度な期待はしすぎない方が安全です。
「開通の手間がない」「スマホで少し見る/軽い作業なら十分」
くらいに考えておくと、期待値とのズレが少なくなります。
実はこの「ネット無料も含めて、毎月いくら払っているか」は、家賃比較でも同じです。
▶︎ 「管理費払ってるんだから直せ!」は間違い?総賃料で見ないと損する理由
前提②:「ケーブルテレビ系回線(例:J:COMなど)」は“上り”が弱いことが多い
賃貸だと、建物ごとケーブルテレビ系のネットが入っているケースも多いです。
- 動画を見る「下り」はそこそこ快適
- でも、WEB会議やクラウドにファイルを上げる「上り」が遅い
というパターンが、現場感としてはかなり多いです。
⚠️ ここは誤解しないでほしいポイントです
J:COMのようなケーブルテレビ系のネットでも、プランによっては速い「光回線」のタイプもあります。
ただ、昔からある「同軸ケーブル」タイプの場合、構造的に「上り」の速度が出にくい仕様になっています。
なので「J:COM(ケーブル系)=全部悪い」ではありません。
大事なのは、自分の契約しようとしている部屋が「光なのか」「同軸なのか」、ここだけは絶対にチェックしてください。同軸なら、在宅勤務は少し覚悟が必要です。
ただ、一般的に賃貸に入っているケーブル系プランは、
- 在宅勤務でZOOM会議が多い
- 仕事で大きいファイルを送ることが多い
- ゲームの配信・ボイスチャットをよく使う
こういう人にとっては、「上りが弱い」ことでストレスの原因になりやすい傾向があります。
前提③:賃貸の“王道”は「NTT(光コラボ)」だけど、“NTT渋滞”がある
賃貸でよく見かけるのが、NTTマンションタイプが導入されている物件です。
室内に「光コンセント」が付いている場合もあれば、共用部までの導入で、部屋までは新たに工事が必要な場合もあります。
この場合、
- ドコモ光やソフトバンク光などの「光コラボ」を選んで契約できる
という“王道パターン”になります。
これはこれで安定していて、選択肢も多く、キャンペーンも豊富です。
ただしここにも落とし穴があって、
- 同じエリアでNTTユーザーが多いほど
- 夜や休日などのピークタイムに
いわゆる「NTT渋滞」にハマることがあります。
普段は快適だけど、「みんなが一斉に使う時間帯だけ遅くなる」みたいなやつですね。
あなたの“状況”で選ぶ、3つの現実解

ここからが本題です。
さっきの前提を踏まえたうえで、「あなたの状況」に合わせて3つの現実解を出していきます。
パターン①:“穴あけNG・工事ムリ・今すぐ欲しい”人
こんな人向けです。
- オーナーが「外壁に穴をあける工事はNG」と言っている
- そもそも工事立会いの時間が取れない
- 引っ越してすぐにWi-Fiが欲しい
このパターンの“現実解”は、
「SoftBank Air」のような『置くだけ系』Wi-Fiです。
コンセントに挿して、電波が入るエリアならそれで完結。
オーナーに工事の相談をする必要もありません。
- 工事ナシで即日〜数日で使える
- スマホのテザリングよりは安定して使いやすい
という意味では、かなり現実的な選択肢です。
もちろん、光回線と比べると、
- 速度や安定性は落ちやすい
- 鉄筋コンクリートの奥まった部屋や高層階だと電波が弱いこともある
というデメリットもあります。
それでも、「とにかく工事はムリ」「穴あけNGでオーナーが厳しい」という条件なら、オーナーとも入居者とも揉めない、一番平和な落としどころになります。
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パターン②:“NTTマンションタイプ”が入っている「一番王道」の人
次は、賃貸で一番多いパターンです。
- 図面に「光ファイバー対応(NTT)」と書いてある
- 部屋の壁に「光コンセント」の差込口がある
という物件なら、基本的には
→ NTTの設備を使った「光回線」(例:ドコモ光、ソフトバンク光、フレッツ光など)
が王道の選択になります。
この場合、
- 「置くだけ系」よりも速度・安定性は期待しやすい
- プロバイダやプランの選択肢が多い
- キャッシュバックやスマホセット割が豊富
といったメリットがあります。
一方で、利用者が多いエリアだと、夜や休日に「NTT渋滞」で速度が落ちる可能性もあります。
とはいえ、正直なところ、
「WEB会議」「動画視聴」「日常的なネット利用」
くらいなら、この王道パターンで十分という人が大半です。
「うちの物件、NTTの回線は入ってますね」と確認できたら、まずはこのルートを軸に考えてOKだと思います。
※正確な提供エリアかどうかは、申し込み後に担当者が確認してくれます。
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パターン③:“在宅勤務ガチ勢”で「ケーブル系地獄」から脱出したい人
最後は、こんな人向けのパターンです。
- 在宅勤務がメインで、WEB会議・画面共有が多い
- クラウドに大きなデータを上げることが多い
- ゲーム配信や動画投稿など「上り」もガチで使う
このレベルになると、 「ケーブル系ネットの上りが遅い」「NTT渋滞も嫌だ」という人が出てきます。
そこで候補に入ってくるのが、
→ NTTとは別ルートの「独自回線」(例:auひかり、NURO光など)
です。
独自回線の良さは、
- NTTとは別の“道”を通るので、「NTT渋滞」を避けやすい
- 物件やエリアがハマれば、速度がかなり安定しやすい
- 「上り」も速く、オンライン会議や配信との相性が良い
というところです。
ただしここは注意点もあって、
- 提供エリアが限られている(そもそも引けない場所もある)
- 工事が必要で、オーナーの許可が必須
という条件がつきます。
この「オーナー許可」がネックになりがちなんですが、店長目線でいうと、「交渉の順番」を変えるだけで通りやすさが劇的に変わります。
いきなり不動産屋に「工事していいですか?」と聞くのは、正直おすすめしません。
正解はこの順番です。
- まず、あなたが回線業者(auひかり等)に問い合わせる
- 「賃貸なので、外壁へのビス留め(穴あけ)は不可です。両面テープ等での固定工事は可能ですか?」と条件を伝えたうえで、工事方法を確認する
- 業者からOK(言質)をもらってから、不動産屋にこう相談する
「ネット業者に確認したところ、外壁にビスを打たず、両面テープ固定などで工事可能とのことです。この条件で許可をいただけませんか?」
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まとめ:あなたが選ぶべき回線はこれです(選び方チャート)
最後に、「自分はどれを選べばいいのか?」をチャートでまとめておきます。
Q1. オーナーの「穴あけ許可」は取りやすそうですか?
- NG/そもそも相談したくない/工事立会いが面倒
【パターン①】「置くだけ系」Wi-Fiが現実解です。 - OK/交渉する気はある
Q2へ
Q2. 在宅勤務やゲームで、「上り」の速度が“命”ですか?
- YES(WEB会議・配信・大容量アップロードが多い)
【パターン③】独自回線(例:auひかり)を最優先で検討。 - NO(動画視聴・ネットサーフィン・軽い会議が中心)
【パターン②】NTT系の光コラボで十分です。
迷ったときのざっくり指針は、こんな感じです。
- 工事NG/とにかく手軽に → パターン①(置くだけ系)
- 「普通に快適」で良い人 → パターン②(NTT/光コラボ)
- 在宅勤務ガチ勢・ゲーム/配信ガチ勢 → パターン③(独自回線)
ネット環境って、一度契約すると何年も引きずります。
「とりあえずこれでいいか」で決めてしまうと、あとから毎日ちょっとずつストレスが溜まります。
賃貸でも、できる範囲で「自分の使い方に合った回線」を選ぶだけで、在宅時間のストレスはかなり減ります。
この3つの現実解の中から、今のあなたの生活に一番近いものを選んでみてください。


