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「ベランダにゴミ袋を一時置きしただけなのに、管理会社から注意の紙が入っていた」
「ここは“うちのベランダ”でしょ? 文句を言われる筋合いはないはず」
「隣のベランダがゴミ臭い…洗濯物にニオイがつくから本当にやめてほしい」
賃貸の現場では、こうした相談やクレームが定期的に発生します。
結論から言うと、ベランダ(バルコニー)は「部屋の中」ではありません。
ここを勘違いしたまま使っていると、思わぬトラブルや契約違反につながります。
この記事で分かること
なぜ共用なのか。
火災などの非常時には、ベランダの避難ハッチや隣戸との隔て板(蹴破り戸)を使って、住人全員が避難する前提で設計されているからです。
• なぜ「自分の家のベランダ」に物を置いてはいけないのか(契約上の理由)
• 「一時置き」のつもりが招く、悪臭・害虫・資産価値低下のリアルな実害
• 現役店長が現場で実際に説明している、管理会社からの「正しい注意のされ方」
• 荷物が溢れてしまったときに、ベランダを使わずに解決する考え方
結論:ベランダは「専用使用できる共用部分」=避難経路です
現役店長としてはっきり言います。
賃貸契約上、多くの物件でベランダは「専用使用権が認められた共用部分」です。
つまりベランダは、
• 「あなたの私物だけの庭」ではなく
• 建物全員の命を守るための避難ルート
でもあります。
ここにゴミ袋や大きな荷物などの障害物を置くことは、
• 管理規約・賃貸借契約の違反
• 消防上の重大なリスク
になり得る、というのがプロ目線の結論です。
クレーム履歴から分かる:「ゴミの一時置き」がダメな3つの理由
現場で見ていると、「ちょっと置いただけ」のつもりのゴミ袋1つが、あっという間に大きなトラブルに育ちます。
理由①:悪臭と害虫の発生源になる
特に夏場は、しっかり袋を縛っていても腐敗は早く進み、ニオイは風に乗って広がります。
• ハエやゴキブリなどの害虫は、ニオイを頼りに集まってくる
• ベランダに出されたゴミ袋が、棟全体の害虫発生源になる
• 「隣室の洗濯物にニオイがつく」「干している服が臭う」というクレームが本当に多い
というのが、現場の実情です。
逆に、自分の隣の部屋が同じことをやっていたらどうでしょう?
きっとあなたも「ここには住みたくない…」と感じるはずです。
実は、家賃を極端に下げると、こういう「マナーの守れない隣人」に遭遇する確率(隣人ガチャのリスク)は高くなります。 その「安さの裏側」については、こちらの記事で詳しく本音を書いています。
理由②:建物の資産価値を下げる(オーナーの視点)
ベランダから常に異臭がする、ゴミ袋が常設されている——。
そんな状態の物件は、次の入居者が決まりにくくなります。
• 内見のときに「なんか臭い」「汚い」と思われる
• ネットの口コミにマイナス評価が書かれやすい
• 結果として、空室期間が伸びたり、賃料を下げざるを得なくなる
オーナーからすると、資産価値を削られているのと同じです。
だからこそ管理会社は、ベランダのゴミ置きを見つけた時点で、比較的強めに是正しにいきます。
これは「細かいクレーム」ではなく、「資産を守るための当然の対応」なんです。
理由③:避難経路の妨害(安全上の重大リスク)
火災・停電・夜間など、視界が悪い状況を想像してみてください。
• 足元のゴミ袋・段ボールにつまずいて転倒する
• 避難ハッチの蓋の上に物が置かれていて開かない
• 隔て板の前に物が積まれていて、隣の部屋に抜けられない
こういった状況は、そのまま「逃げ遅れ」につながります。
ベランダは「普段洗濯物を干す場所」であると同時に、
“非常時に人が通れること”を前提に設計されていることを忘れてはいけません。

私が現場でどう説明・是正しているか
注意文だけポストに入れても、正直なところ「うるさいな」で終わってしまうこともあります。
なので私は、できるだけ“実害”と“責任”をセットで説明するようにしています。
たとえば、こんな順番です。
1. まず、相手の立場を認める
「ベランダに少し物を置きたくなるお気持ちはよく分かります。」
2. 次に、具体的なクレーム内容を伝える
「ただ、近隣号室の方から“洗濯物が干せない”“ニオイがつく”という苦情が入っています。」
3. 最後に、管理会社の責任とお願いを伝える
「それに、ベランダは火災時の避難経路です。管理会社には障害物を撤去させる責任がありますので、ご協力いただけますでしょうか。」
“マナーだからやめてください”ではなく、
“実害(臭気・害虫・景観)と安全(避難)の問題だからお願いします”
という伝え方をすると、ほとんどの方は納得してくださいます。
それでも改善されない場合、社内では「要注意人物(ヤバい入居者)」としてマークせざるを得ません。
一度信用を失ってしまうと、
• 更新のとき
• 別物件への住み替え審査のとき
などに、「あの人はトラブルの多い入居者」という情報が残り、損をする可能性があります。
実は、ゴミ問題以外にも不動産屋が裏で「この客はヤバい」と認定するポイントはいくつかあります。 知らないうちに“ブラックリスト扱い”されて損をしたくない方は、こちらの記事もチェックしておいてください。
「うわ、この客ヤバい…」現役不動産店長が明かす、絶対に損する『嫌われる客』の特徴7選
「置き場がない」への現実解:それでもベランダだけはダメです
「部屋が狭くて、どうしてもベランダに一時置きしたくなる」
この気持ちも、現場で話を聞いているとよく分かります。
ただ、もう一度だけ強調させてください。
ベランダは“第二のリビング”であると同時に、“避難路”という役割も持っています。
ここだけは、別の場所で代替できないんです。
もし今、
• 使っていない家具・家電
• いつか捨てようと思っている段ボールや不用品
が部屋に溢れていて、ベランダにまで進出してしまっているなら、
それは「外部収納」や「処分」を真剣に検討するタイミングかもしれません。
• 月額のトランクルームを使う
• リサイクルショップやフリマアプリで売る
• 引越しや大掃除のタイミングで思い切って処分する
お金を払って“ベランダを倉庫化”するより、
物を減らして部屋を広く使い、ベランダをクリーンに保った方が、住み心地も資産価値も守れます。
まとめ:ベランダを汚すのは、自分の住み心地と資産価値を削る行為
• ベランダは「専用使用できる共用部分」=避難経路。私物のゴミ置き場ではありません。
• 悪臭・害虫・景観悪化は、近隣トラブルの筆頭。結果としてオーナー資産の価値も下げます。
• 「置き場がないからベランダへ」はNG。外部収納や処分など、ベランダ以外の選択肢で解決する発想が大事です。
「いい住まい方」は、
• あなた自身の暮らしの満足度
• 建物全体の雰囲気と資産価値
の両方を守ってくれます。
今日ベランダに出ている物をいったん全部リセットして、
“避難経路”としていつでも通れる状態をキープするところから始めてみてください。
それだけで、あなたの「住んでいて気持ちいい」が、確実に一段上がります。



