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「駅徒歩10分って書いてあるのに、歩いたら全然そんな距離じゃないんだけど…」
「この物件、良いんだけど駅からちょっと遠いんだよな…」
内見の場で、よくこういう声を聞きます。
こんにちは。賃貸仲介の現場で14年、不動産会社の店長をしている、だいきです。
今回は「駅からの距離」について、現場の正直な話をお伝えします。
このテーマは意外と見落とされやすいのですが、部屋選びの決め手になることが本当に多いので、ぜひお部屋探しの時に思い出していただければと思います。
結論から言うと、
• SUUMOやホームズなどの「駅徒歩◯分」は“目安”にすぎません。
• そして本当に見るべきなのは、距離ではなく「実際に歩くルートの質」です。
これを知っておくと、「ちょっと遠いからナシ」と思っていた物件が、いきなり“第一候補”に変わることも普通にあります。
【この記事で分かること】
• 「徒歩◯分」が80m=1分の機械計算でしかないっていう広告ルールの実態
• 同じ「徒歩10分」でも、坂・信号・夜道・ベビーカー事情で体感が激変する理由
• 地図アプリのルートだけでは分からない、“近道”と“キツい道”の落とし穴
• 川・低地などの地形リスク(浸水・湿気)をサラッと見抜く視点
• 気に入った物件で後悔しないために、内見〜申込〜駅まで歩いて確認する具体的な動き方
「徒歩10分」は“想像より10分”ではない
まず大前提として、不動産広告で出てくる「徒歩◯分」という表記にはルールがあります。
• 80メートル=1分、という計算で機械的に出しているだけ
• 坂道かどうか、信号待ちがあるか、横断歩道が渡りにくいか、暗い道かどうか…といった「歩きやすさ」は一切考慮されていない
つまり、
同じ「徒歩10分」でも、
• 坂道ゼロで、平坦な道をまっすぐ歩ける10分
と
• 坂を上り下りしながら信号も多い10分
は、体感ではまったく別物なんです。
実際の現場でも、お客様が「徒歩10分ならギリ許容かな」とおっしゃっていた物件が、実際に歩いてみたら「え、思ったより近いですねこれ」と手のひらを返して第一候補になることは、珍しくありません。
逆に、数字上「徒歩7分」でも、急な坂を毎日ベビーカーで押すことを想像した瞬間に候補から消える、というケースもあります。
※週末に子供と公園に行くルートなんかも、坂道があるかどうかで「行く気力」が全然変わってきますからね。(2歳児パパの実感です…笑) ▼ あわせて読みたい
この「数字と体感のズレ」を埋めるのが、内見のときにやってほしいことです。
地図アプリのルートは“あなたのルート”ではないことがある
最近は、物件の住所をマップアプリに入れて、駅までの経路を確認されるお客様がほとんどです。これは素晴らしいことですし、ぜひやってほしいです。
ただ、ここに落とし穴があります。
地図アプリのルートは、必ずしも「実際に毎日使う現実的な道」になっていないことがあります。
よくあるのがこの2パターンです。
(1) マップが遠回りルートを出している
生活道路として地元の人が普通に通っている細い抜け道が、アプリ上は候補に出てこないことがあります。
そのせいで「徒歩14分」と表示されるのに、実際に歩くと10分ちょっとで駅に着いた、ということもあります。
実際に、内見後に「一度駅の方向まで歩いてみましょうか」とご案内したとき、
「こんな近道あるんですか? 意外と駅近いですね」と、第一印象がひっくり返ったお客様もいらっしゃいました。
こういう“最短ルート”は、住んでいる人・毎日歩く人しか知らないことがよくあるので、数字だけで切り捨てる前に一度は現地を歩いてみる価値があります。
(2) 逆に、マップが“平面で見せすぎ”ている
地図だけだとまっすぐで平坦に見える道でも、実際にはかなりの坂道になっていることがあります。
朝の出勤・保育園の送り・買い物帰りの荷物…をイメージしたときに「これは毎日は厳しいな」と感じる坂は、間違いなくストレスになります。
この「坂の有無」を甘く見ると、入居後に後悔しやすいです。
逆にいうと、平坦ルートの物件は、徒歩分数が多少長くても「暮らしやすい物件」に化けることがあるんです。
もうひとつ大事な視点:「低地」と「水」
もうひとつ、意外と見落とされがちで、知っておくと役に立つ視点があります。
それは「地形」です。
地図を見たときに、近くに川がある/昔から水が流れているような細い用水路がある、というエリアは、周辺一帯が“低い土地”であるケースがよくあります。
低い土地がすべて悪い、という話ではありません。ただ、低い場所は大雨のときに水が集まりやすかったり、土地自体がやや湿気っぽいこともあったりします。洗濯物の乾きやすさや、建物の傷みやすさにも関わることがあるので、頭の片隅に置いておくといいポイントです。
逆に、ちょっと高いところにある物件は「駅からの徒歩分数は長いけど、環境としては静かで快適」ということもあります。
このあたりも、数字では分からない“住み心地”の差です。
「気に入った物件がある」なら、ここまでやっておくと後悔しにくいです
物件選びで迷っているなら、まずはこの記事を読んでみてください。絶対に損はさせません。
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ここが今日いちばん伝えたいところです。
内見して「ここいいな」と感じた物件があるなら、可能ならそのタイミングで一度、駅方向まで歩いてみてください。
帰り道に「実際の生活ルート」を自分の足で確かめるイメージです。
これは営業担当に「歩いてみたいんで付き合ってください」とわざわざ頼まなくても大丈夫です。内見のあと、お客様ご自身でそのまま歩かれる方も多いです。
そして、もう1点だけ覚えておいてほしいことがあります。
人気があるお部屋って、本当に一瞬で埋まります。
「もう少し考えたいので、今日は帰って検討します」
と言っている間に、次の方が申し込みを入れて、そのまま終了してしまうケースは珍しくありません。
なので実際の現場では、こういう動き方をされるお客様もいらっしゃいます。
• まずはその場で申し込みを入れておく
• そのうえで、帰りに駅まで歩いて生活ルートを確認する
• 納得できたらそのまま契約に進む
ここで誤解してほしくないのは、「申し込み=即契約」ではない、ということです。
申込書を書いた瞬間にもう逃げられない、というわけではありません。
ただし、申し込みを入れることで「いったん候補から外されずに済む」「他の人より優先してもらえる」というメリットがあるのは事実です。
営業の立場から正直にお伝えすると、 こちらも「本当に気に入っていそうな方」が目の前にいるのに、迷っているあいだに別の人に決まってしまって、そのお客様が後から「あの物件にしたかったんですよね…」と落ち込む、という場面を何度も見てきました。
だから、現場感としては
「そこまで気に入ってるなら、まずは申込だけ入れておきましょう。あとは最終確認して決めましょう」
という流れになることも、かなり多いです。
要するにこれは、
• 早まった契約を迫るためではなく、
• 「本当に欲しかった物件を、他の人に先に取られてしまう」という後悔を防ぐため
の意味合いが強い、ということなんです。
さいごに:「徒歩分数」よりも「暮らしの想像」を
物件選びのとき、多くの方は「間取り」「家賃」「築年数」でまず候補を絞ります。もちろんそれも大切です。
ただ、入居後の満足度を決めるものは、実はその先にある「生活のしやすさ」です。
• 坂はきつくないか
• 夜道は暗くないか
• ベビーカーは押せそうか
• 買い物帰りに荷物を持って歩けるか
• 雨の日、職場や保育園にたどり着くイメージが持てるか
これが、毎日の「めんどくさい」「もうイヤだ…」を減らします。
そしてその“めんどくさい”が少ない物件は、長く住める物件になります。
数字だけで「遠いからナシ」と切ってしまう前に、
いったんその道を歩いて、5分でもいいので“未来の自分”を一回だけ体験してみてください。
それだけで、選び方は本当に変わります。
合わせて、歩くときは「道の雰囲気(ゴミが落ちてないか、変な張り紙がないか)」も見ておくと、住んでからのトラブルを防げます。▼ あわせて読みたい
※本記事は、現役店長としての現場経験と、お客様との実際のやり取りをもとに執筆しています。信頼して住まいを選ぶための判断材料として、お役に立てれば嬉しいです。






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